2020/05/07

『海からきたチフス』 畑正憲 角川文庫

断捨離中、なんとも懐かしい本を見つけてしまった。小学生のころに読んだんだけど、覚えていることと言ったら、おもしろかったことと、ひとつの細胞で一番大きいのは、卵だという記述だけ。
小学校のころからもっているけど、もう一回だけ読んで売ってしまおうと思う。
少年時代に読んだ記憶がよみがえってくる。いつ読んだかは覚えてないけど、たしかに『チフス』に影響を受けて、カエルの卵だとか、アメーバーだとかを夏休みの研究でやったりしたのを思い出した。
ヤングアダルト本に特有の夏休みの爽快感というかワクワク感だとかが満ちている。
APTとか遺伝子とかの話ってのに触発されて、よくわからないながらも図書館で調べたもので、ただ僕は昆虫でも魚類でも触るのが苦手だから、あんまり生物学を楽しいというところまではいかなかったな。
ヌルってゼロの意味だったのも忘れてた。コピーをし続けながら海底で生きていたヌルが、グルーブ3号で陸上まで上がってきたという、このあたりの展開もいいね。
そして、ケンがとも子をほっておいて外出したことを母親に叱られるあたりも、じーんときます。そうなのね。こういうちょっとしたことが、子供心に刺さる。どっかで同じ光景を経験してるから。
畑さんの本を数冊見つけた。これらも売る前に読んでみますか。

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