2019/03/31

J.S. Bach, Matthäus-Passion, Michel Corboz, Ensemble Vocal & Orchestre De Chambre De Lausanne, Erato, REL-10~12(NUM75056-58)/バッハ マタイ受難曲 ミッシェル・コルボ ローザンヌ室内管弦楽団、合唱団



J.S. Bach
Matthäus-Passion
Michel Corboz
Garet Marshall
Carolny WatkinsonKurt Equiluz
Gerhard Faulstich
Anthony Rolee-Jonson
Philippe Huttenlocher
Ensemble Vocal & Orchestre De Chambre De Lausanne
Erato
REL-10~12(NUM75056-58)

ミシェル・コルボによる「マタイ受難曲」。躍動感と色彩に富んだ演奏。リヒターの「マタイ受難曲」は僕にとっては好きな演奏の部類には入らない。これは、初めて聴いたのが二回目の録音で、しかもかなりステレオ感をだしてしまっているミキシングで、聴くに耐えなかったというのもあるかもしれない。二回目の録音のものは左右に音が別れすぎてしまっていた。おそらく「マタイ受難曲」は編成が二組で演奏されることもあり、その効果を出したかったのかと思うがやりすぎたと思う。ただ一回目の録音もその後聴いているが、やはり気に入らなかった。あまりに荘厳すぎだ。
リヒターの演奏は、バッハの音楽から可能性を削ぎとってしまう何かがある。それは、なんというか、これこそがバッハである、というような圧力で、それは堅苦しい。
コルボの演奏は明るい。冒頭からテンポは早く、リヒターの厳粛さなど微塵もない。淡々と曲は進んでいく。ソリストはヴィブラートと存分に効かせて歌う。
本当ならば、もっとコルボの「マタイ受難曲」については書きたいことがあるのだけれど、どうもまだ煮詰まっていないから、いずれもっと詳しく書きたいところ。とりあえずは、購入後の一回目を聴いた感じでは、一言、感動でした。音楽の美しさが鮮やかにイエスの受難劇に色彩を与えている。そしてコルボのテンポの速さが、この曲を軽やかにして私たちにより身近な音楽にしてくれている。

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