Wolfgang Amadeus Mozart
Klavierkonzerte A-Dur KV488 und C-Moll KV 491
Wilhelm Kempff, piano
Bamberger Symphoniker
Dirigent: Ferdinand Leitner
Deutsche Grammophon, SLPM 138645, 1960
ヴィルヘルム・ケンプによるモーツァルト、ピアノ協奏曲23番と24番。
やはりK488でしょう。ケンプのピアノはここでも優しい。グルダのような奔放さはなく、モーツァルトらしさといえばグルダのほうがあるのだけれど、ケンプの場合、ベートーヴェンでもそうだが、もはやケンプのピアノを愉しむということそのものになっている。
たしかにグルダでも誰でもその人の演奏を愉しむものなんだけれど。多くのピアニストを聴くとき、やはりどうしても作曲家が先に立っていてる。ケンプの場合、もはやケンプを聴きたくて聴く。
第一楽章なんか、ほんとうに心が癒やされるわ。第二楽章では訥々とピアノで語りかけてくる感じで心にしみるわ。そしてこの曲の花である第三楽章、ある晴れた春のお昼って感じだわ。澄みわたった青空に駆けぬける風のようだよ。谷川俊太郎の詩にでてきそうな、あの感じ。
僕は短調のモーツァルトは基本的に好きではない。24番はベートーヴェン的とか評されるけど、それじゃまるでベートーヴェンのほうがモーツァルトより優れているようではないか。中二病的作曲家とモーツァルトを一緒にしないでもらいたいよ。
とりあえず、通して聴いてみたけど、やはりあまり好きになれない。まあいずれ理解できる日が来るのを待とうかと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿