2019/03/24

北方謙三版『水滸伝一 曙光の章』2

「天罪の星」「天雄の星」まで
魯智深は、闇の塩を運ぶ阮小五と会う。阮小五は盧俊義のもとで闇の塩を船で運ぶルートの開発をしていた。阮小五は盧俊義からじつはかの坊主は将来同士となる者であることを聞く。
宋江、晁蓋が梁山湖の近くの山上にて、相まみえることとなる。魯智深、晁蓋を一目見、これこそ英雄と心から思う。多くを語らず、まずは決意表明として共に政府と戦う意志を確認し合う。
林冲は地下牢からだされることになる。李富が再度尋問をするが口を割らず。高俅が尋問の場にあらわれ李富とのやり取りをみると、李富は高俅の手下ではなく蔡京の部下であることがわかる。高俅は李富を煙たがっている様子。李富は林冲をまだ何かに使えると判断し、滄州へ流刑となる。
その途中で、魯智深があらわれて、滄州の牢から安道全という医師を連れて脱獄することを打診する。滄州が近くなると魯智深は王進のその後を見るためにも一度別れ、柴進が我が家に招きたいと、林冲の護送役人に言う。賄賂をわたし許可がおりる。そこで語りあう。

まだこれといって話が進んでいないから、書くこともそれほどない。が、この小説、宋の時代を舞台にしているが、宋のことを「政府」というふうに書いている。この単語が出るたびに、にやついてしまう。ふつう時代小説や歴史小説を書く際、台詞で現代の単語は極力ださないものだが、臆面もなく「政府」という単語を使う。さすがは北方さん。
また、李富がなかなかいいキャラクターとなる予感。密偵やら謀やらでどこか陰惨な面が当初はありそうだったが、林冲との対面で少し見せた、改革者としての面が今後どう展開していくのだろうか。林冲に、男だな、お前のような男だからこそ政府から離れていく、と述べたあたり。これは林冲を懐柔するための発言だったのか、それとも本音だったのか。

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