2019/03/06

François Couperin, Trois Leçons Des Ténèbres, Laurence Boulay Erato, REM-1010-RE/MONO/フランソワ・クープラン 「ルソン・ド・テネブル」 ローレンス・ブーレイ




François Couperin
Trois Leçons Des Ténèbres
Deux Motets
Nadine Sautereau, Soprano
Jeanine Collard, Contralto
Huguette Fernandez et Marie-Claire Bisson, Violin
Marie-Anne Mocquot; Viole de Gambe
Noëlie Pierront a l'orue Gonzalez
Derection et Realisation; Laurence Boulay
Erato, REM-1010-RE/MONO

クープラン
聖水曜日のための三つのの夜課(ルソン・ド・テネブル)*このレコードは日本版で解説には「朝課」ではなかった。「夜課」となっている。
モテット「聞け、なべての人」
復活祭の日のためのモテット

すばらしいとしか言いようがない。録音技師はアンドレ・シャルラン。時期は1954年。ヴァンヴの聖パティルド修道会の聖堂にて録音。この盤は再発盤。どうもこの録音が、「ルソン・ド・テネブル」の最初の全曲録音のようだ。録音もいい。オルガンが少し遠くに聞こえるとこなんかは、空間の臨場感をだせている。オルガンのベース音なんか、本当に聖堂にいるかのように低く響かせている。
ローレンス・ブーレイは知らなかった。フランスの音楽学者。クープランのクラヴサン全曲の録音もある。フランス・バロックの復興に力をいれてきた方のようだ。

ソロは、ホグウッド版のネルソンやカークビーとはぜんぜん違う。ビブラートを効かせていて、力強く、いくぶん耽美的。第三テネブル、ソプラノとアルトの二重唱が恐ろしいほど美しい。なんか妖しい雰囲気がただよっている。
モテット「聞け、なべての人」。ヴァイオリンの通奏低音とソプラノというシンプルな曲。もう一つのモテットもいい曲。
最初から最後まで名盤中の名盤と断言できる。


ヨーロッパはいけすかないところだけど、やはり文化を非常に大事にしている。300年前フランスで作曲された宗教音楽を東アジアの片田舎で聴いている。べつにフランス人が宣伝したわけでもない。ただ僕が中古レコード店でたまたま見つけて買っただけ。でも文化ってそんな感じで広まっていくんだと思う。クールジャパンなんてやめればいいのに。アニメ文化だって、いまさら国がでてきて宣伝することが気にいらない。日陰でこそこそ楽しんでいた日々が懐かしい。

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