Prokofiev
Piano Concertos No. 2 in G minor
Piano Concertos No. 3 in C
Piano: Dmitri Alexeev
Yuri Temirkanov
Royal Philharmonic Oechestra
EMI, ASD3871
ドミトリ・アレクセーエフがピアノ、ユーリ・テミルカーノフ指揮のプロコフィエフ。
第三番は、やはりロシア系ということもあって、かなりクセのある演奏なんだけれど、それがプロコフィエフによくあっているでしょう。
しかし、このピアノ協奏曲第三番というのは、やっぱりいい曲ですね。
メカニックな要素がある。ロマン主義のような流れるような音楽とは一線を画している。
それはやはり産業革命が本格化していったことが背景にあるかと思う。
この曲は1921年ごろにアメリカで作曲されているけれど、プロコフィエフにとって当時のアメリカはありえないほどの発展をしていた最先端の国だったはず。プロコフィエフなんて、ウクライナの田舎者だし、当時のキエフにしろモスクワにしろロシアは産業革命しているといっても、まだ農業中心だし、日本と同じように産業革命後進国だったわけです。
そんななかフォーディズムまっしぐらなアメリカは、まさに機械じかけの国なわけでして。
この曲は、第三楽章のクライマックスで、それまであった機械チックなリズムをすて、情緒を持ち出してくるが、すぐにモダニズム的リズムが支配する。
おそらくではあるが、第一楽章からのテンポだとかリズムというのは、やはり当時のアメリカの社会の雰囲気でもあると思う。自動車が走り、バスが走り、鉄道であったり、地下鉄であったり。
そんな目まぐるしさや活気、そしてそこに潜む情緒を垣間見せている。モーツァルトの時代の感性ではこういう曲はできないでしょう。
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