2019/02/01

Bach Partita 1 BWV825 Partita, 5 BWV829, Gustav Leonhardt, Harmonia Mundi, HM30 491 K/バッハ パルティータ1番、5番 レオンハルト



Johann Sebastian Bach

Partita 1 B-dur BWV825
Partita 5 G-dur BWV829
Gustav Leonhardt
Harmonia Mundi, HM30 491 K, 1968

レオンハルトの旧版パルティータ。全集版ではないので手にとって聴きやすい。この盤ではパルティータ1番と5番が収録されている。録音状態もカッティングも非常に良い。CD版と比較するとやはりレコードのほうがあたたかみがある。

この曲を最初に聴いたのはグレン・グールドの演奏で、その時のこの曲集のイメージを払拭するのには大変だった。バッハの器楽曲はどこか孤独感が漂っていて、それがグールドによくあっていた。内向的、内省的な音楽だった。それを壊してくれたのがレオンハルトの演奏で、最初は80年代の録音を聴いて、それはもう、嗚呼バッハの音楽はグールドの感性とは全く違うものなんだな、と思い至ったもの。旧版のこの演奏は新板とはかなり異なるもので、新板はけっこうあっさりしているが、旧版はアクが強くて古楽器演奏家としてバッハの新解釈を打ち出す心意気というのが感じられる。新板は本当に肩の力が抜けている感じ。どっちもいいもんで。
この曲を昔ピアノで挑戦したことがあるが、ジーグが難しかった。ここの旋律は、ぼくのような下手糞が弾くと分散和音の中に埋もれていき、旋律が浮かび上がってこないのだ。その点、グールドは文句なしにうまいなーと感心したもので。チェンバロでは強弱がつかないから、このジーグでは旋律部分が和音部と平行してしまうのだけれど、レオンハルトを聞いた時に、そうかこれでいいのかと感慨深いものだった。ピアノでは和音部を若干弱めに弾くことで旋律を明確にしようとするが、そんなことしなくてもよいのだとレオンハルトは教えてくれた感じだった。これこそバッハの対位法的な音楽なのだなあと、バッハ音楽の勘所を得たときだった。
ただし、この旧版では非常に旋律部と和音部がはっきりと別れている。新板との違いはかなり明らかだ。

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