2019/02/06

Bernstein-Mozart Symphony No36 K.425 'Linz' Piano Concerto No15 K.450, Viena Phil. London Record, SLC1623/モーツァルト K. 425交響曲36番「リンツ」K. 450ピアノ協奏曲15番 バーンスタイン



Bernstein-Mozart
Symphony No36 K.425 'Linz'
Piano Concerto No15 K.450
Leonard Bernstein: Cond. & Piano
Viena Phil.
London Record, SLC1623

バーンスタインのモーツァルト、交響曲36番とピアノ協奏曲15番、デッカの録音のやつ。1966年録音だけど、このレコードはいつのものかは今のところ不明。UK版とかとはジャケットは違うから、日本版専用のものなのかな。たぶん再発盤だと思うけど。
いやー素晴らしい。15番もリンツも本当に。後年のバーンスタインの癖、なんか尾が引く感じがない。これをレコード屋で見つけた時、正直あまり期待していなかったわけで、どうしてかっていうと、バーンスタインの指揮にあまりいい印象を持っていなかったからで、なんか音が後を引く感じがどうも受け入れられなかったてのがある。でも500円だし、リンツも15番も好きな曲だし、たしかバーンスタインとウィーンフィルとのこの共演は誉れ高い名演だった記憶があったから。まあダメもとで聞いてみようと、なんとも不遜な考えで買った。
リンツはウィーンフィルの太いオーケストラの音で、瑞々しく楽しい演奏であることよ。第4楽章なんかの疾走感はたまらない。コンチェルト15番では、バーンスタインのピアノって、僕はガーシュインぐらいんしか聞いたことないのだけれど、いいピアノを弾くなあと思った。モーツァルトの曲はロマンティックに感情に流されるような演奏は愚の骨頂なのだけど、バーンスタインは百も承知らしく第2楽章なんか、ピアニズムに走るわけでもなく、さらっと弾いていて、モーツァルトはこうでなくっちゃといった感じ。かといって即物的な演奏ではなく、エンターテイナー的な演奏で、ロココ調の軽さが心地いい。芸術は爆発ではない。節度をわきまえ、感情と理性のほどよい緊張関係が保たれている。
ジャケットのバーンスタイン、とても若くてかっこいい。アメリカ人って感じ。そして演奏もいい意味で本当に1940年代、50年代のイメージの中のアメリカって感じで楽しめる。
僕のバーンスタインへの評価が180度変わってしまった。

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