2019/01/24

Beethoven, Sonata Opus 106, Sonata Opus 110 Charles Rosen Epic, BC 1300/ベートーヴェン ピアノ・ソナタ「ハンマークラヴィーア」、31番 チャールズ・ローゼン





Beethoven Hammerklavier Sonata Opus 106, Sonata In A-Flat Opus 110
Charles Rosen
Epic, BC 1300, US, 1965

チャールズ・ローゼン。アメリカ、ニューヨーク生まれのピアニスト。盤質はあまりよくない。音飛びがあった。今度洗浄すれば、大丈夫かな。
ベートーヴェンピアノ・ソナタ31番、第三楽章の嘆き歌は非常にゆっくりと噛みしめるようで、この曲の大事なところが表現されている。そしてフーガも声部が非常にくっきりと浮き上がるように、丁寧にゆっくりと進み、最後の喜びの歌も心の底から湧き上がり、体中に染み渡るようだ。
ハンマークラヴィーアは、これがまた素晴らしい。第一楽章の力強さと明晰さは随一。第三楽章は、瞑想的な演奏ではなく、もっと音楽的な、というかなんというか。この楽章を多くのピアニストは神秘性を持たせて弾くのが一般的なんだが、ローゼンさんは違っていて、んーなんというのか。ベートーヴェンの演奏といのは得てして、神聖さを伴うものが多い。このハンマークラヴィーアはその一つで、なぜそこまでして苦悩を表現しなければならないのかと首を傾げることしばしば。ローゼンさんの演奏は明るさを忘れていない。もちろん暗さもあるし。そこのところをわきまえた知性ある演奏。
チャールズ・ローゼンというピアニストを知らなかったが、何冊本を書いていて、日本語にも翻訳されているようなのでいづれ読んでみようか。

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