2020/03/07

第十章 残りの旧約聖書各巻が、既に取り上げられた各巻と同じ仕方で検証される――スピノザ『神学 政治論』

第十章 残りの旧約聖書各巻が、既に取り上げられた各巻と同じ仕方で検証される

「聖書の書き手を崇拝するあまり、聖書にどのような[不可解な]ことが書かれていてもこれを容認しようとする。しかしその彼らでも、もし[ただの]物語作者の誰かがそうした書き方をそっくり真似て物語をつくろうとしたら、間違いなくその誰かをさまざまな仕方で笑いものにするだろう。また彼らは、聖書のどこかに書き誤りがあるなどと言うものは、みな神を冒瀆する者だと考えている。しかしそれなら逆に聞きたいのだが、聖書各巻に手当たり次第に好き勝手な空想を付け加える人たちを、わたしは何と呼べばいいのだろうか。聖書の作者たちを辱めて、まとめて話せない、支離滅裂の話しかできない人物のように思わせる人たちを、何と呼べばいいのだろうか。また聖書の中の明瞭きわまりない[章句の]意味さえ否定する人たちを、何と呼べばいいのだろうか。」(33−34)

ここでもラビたちのいい加減さを批判している。
聖書だけでなく、権威的なものに人間は弱くて、権威付けられれると大したことないものもすごいものになっちゃう。でもこれってしょうがないよね。

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