2019/07/15

北方謙三版「水滸伝八 青龍の章」

水滸伝八 青龍の章
「天暴の星」「地異の星」「天富の星」「地悪の星」「地勇の星」

解珍と解宝の親子が登場。解珍はかつて祝朝奉に謀られて解珍の村は祝家荘に併合されてしまった。解珍はその後山に籠もるようになり、猟師として行きていた。息子の解宝は、仲間たちと『替天行道』を読んでいた。解珍も読んでおり、その志に共鳴していた。時期がくれば、梁山泊に合流しようと思うようになる。
李応は祝虎のやり方に疑問をもっていた。祝家荘が同意なく官軍をいれることを怒っており、また自分の生き方に迷いをもっていた。
花栄は柴進の仲介で孫立とあう。孫立に梁山泊に加入することを説く。孫立は同意するが、それはあくまで志ではなく家族が問題を起こしたがために軍を抜けて逃げるという。孫立の弟の妻の弟の楽和が知県の妻に誘惑されたが、拒否したことで腹いせに手篭めにされたと訴えてきたという。
孫立は樂廷玉をたよって祝家荘に入ることにする。弟夫婦と楽和もいっしょに祝家荘に入る。
李富は、馬桂が殺されたことで、梁山泊への強い復讐心をもつ。実際は聞煥章が計画して、馬桂を酷い殺し方をしたが、李富はそれを知らない。
魯達は解珍、解宝親子に会う。魯達たちは意気投合し、ともに戦うこととなる。解珍、解宝たちは、祝家荘の内部から崩すことにする。そのために解珍は祝家荘に入るために、獲物を大量に運びいれ、祝虎に跪きながら、祝家荘の罠や情報を得ていく。解珍は李応を巻きこむならば、杜興とあうことを進められてる。
楊令は高い熱をだしていた。公淑が看病しているが、いっこうによくならない。鄭天寿はかつて音とを亡くしていることから、楊令を心配していた。
鄭天寿は官軍との闘いで、背水の陣で挑み見事勝つが、背後の崖で熱を下げる蔓草をみつけ、それを採り崖を降りるも途中で崖が崩れてしまい、死んでしまう。
梁山泊では、今回の独竜岡での闘いに総力戦で挑むことになる。祝家荘をなんとか崩すために、官軍の大軍を二竜山で引きつける必要があり、武松は秦明にわざと負け続けるように要請する。
李富、聞煥章は緻密に作戦をこなしていき、李応の存在に危機感を覚える。王和を李応につけもし何かあやしいときはすぐに殺せるようにした。
宋江は、呉用を軍師に祝家荘へと出陣する。呉用の作戦では、祝家荘に立てこもっている兵を外におびき寄せて野で闘うというものだった。そのために梁山泊では何度も祝家荘を攻め、退却するということを繰り返していた。
宿元景も騎馬隊を出動させるが、林冲たちに敗北してしまう。
扈三娘がそんな梁山泊の作戦も知らずに、祝家荘からでて闘いをしていく、梁山泊は負けていく。杜撰は闘いのなかで死んでしまう。彼の後に焦挺が引き継ぐ。
李応は杜興と話していると、自分の人生に後悔念を抱きめて、祝家荘を攻め込むことし、梁山泊に味方することにする。
林冲は戴宗から張藍が行きていることを聞かされる。林冲は祝家荘との決戦のまえにひとり張藍をさがしにいってしまう。
王和は李応を殺そうとするが、王和の行動を見張っていた武松、李逵に殺される。楽和は歌を合図に内部から祝家荘を崩し始める。そこに解珍、解宝たち猟師たちが雪崩こみ、祝家荘は混乱に陥る。
聞煥章は、逃亡の途中に顧大嫂に切られ重症を負う。
梁山泊は、なんとか闘いに勝つ。

焦挺が杜撰のあとをついで、軍の隊長になったとき、不安で自分がそんな器ではないと悩んでいる。なんとも世のサラリーマンには胸を打つ話しだことよ。隊長なんかやりたくてやっているやつなんかいない。これもめぐり合わせなのだろう。宋江は焦挺に、預かった兵の命を殺してしまうことにこわいと思うのは傲慢だと言う。おまえは杜撰のもとで死んで杜撰を恨むのかと。おおー、そうなのだそれは自らが選んだ道なのだよ。自ら意思で。
隊長がどうのではないのだ、自らこの道に入り、この道で死ぬ、それは僕の選んだ道だから、隊長がこわいと思うのは傲慢だ。
泣けるぜ。

聞煥章は当初完璧で冷酷な人間のような感じだったが、そうでもなくなってきた。扈三娘に惚れちゃうし、人を操ることの難しを愚痴ったり。

そんなこんなで中盤にさしかかってきたが、どんどん人が死んでいき、いよいよ面白くなってきた。

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