2019/07/14

北方謙三版「水滸伝七 烈火の章」

水滸伝七 烈火の章
「地伏の星」「地理の星」「地周の星」「天勇の星」「地賊の星」

宋江らは官軍に取り囲まれてしまい、洞穴で陶宗旺の石積みの罠を仕掛けて、官軍を迎え撃つ。宋江、武松、李逵、陶宗旺、欧鵬の五人に対し、官軍は数万。官軍の兵である施恩はかねてから宋江を慕っていたが官軍として宋江と敵対していた。斥候として宋江らの様子を見に行った時、陶宗旺の石積みに足をすくわれ、洞穴の前に落ちてしまう。そこで宋江と出会い、共に行動することを決める。
宋江たちは火攻めにあうも、陶宗旺の罠で官軍を退ける。突破口を見いだし、宋江らは出陣した雷横たちと合流する。
宋江を梁山泊に逃がすために、雷横は殿軍を引き受ける。雷横は宋江の身代わりとなる。官軍の騎馬隊と対決、雷横はそこで果てる。
宋江はようやく梁山泊に入る。
青蓮寺では、聞煥章と李富の主張で今回の負け戦を指揮した将軍二名を見せしめで処刑される。そして少華山を崩すために近くの了義山で替天行道の旗を掲げて偽装工作をすることに。
阮小五は、少華山へと派遣される。そして史進たちは少華山を捨て、梁山泊に入ることを決意する。その途中で了義山を攻めるが、そこで阮小五は矢が内蔵に達してしまう。陳達に担がれながら逃れるが、傷は深く死んでしまう。
魯達は雄州の牢に酒場のいざこざのためにいれられる。そこで得意の人たらしで囚人たちを扇動する。郝思文はそんあ魯達を関勝に引きあわせる。優秀の将軍関勝は最初郝思文の弟よ偽って、魯達と会う。関勝は魯達の生き方を「いいな、魯達は」と羨ましがる。そこで魯達はわざと関勝の悪口を言う。
関勝は宣賛に会いに行く。宣賛はかつては美しい美貌をもっていたが、何かしらの理由で拷問させ、鼻をそがれ、頭皮は剥がさせるなどで、醜い顔となってしまった。それ以降晴耕雨読の日々をすごしていた。そんな宣賛を匿っていたのが関勝で関勝はなんとか、宣賛を軍師に招きたかったが、再三断られる。
その頃青蓮寺では李富と聞煥章とで、祝家荘を中心に扈家荘と李家荘とで秘密裏に砦をつくり、梁山泊を分断、崩壊させる作戦をこころみる。全軍を祝虎が指揮しているようにしているが裏では李富と聞煥章が意図をひいている。さらに唐昇が軍師としてついていた。祝家荘は独竜岡にある。李家荘の李応は官軍嫌いであることから、李富はいざというときは毒殺をすることにする。
聞煥章は李富には秘密に呂牛に馬桂の見張りを命令する。
関勝は宣賛とともに保州の城郭を歩いていた。金翠蓮という女が父親に売られ、鄭敬という男が監禁していた。魯達は鄭敬と闘いを挑み、あっさりと鄭敬を殺して、金翠蓮を救う。魯達は金翠蓮を関勝と宣賛にまかせ、再び旅にでる。
聞煥章は扈三娘とであい、一目惚れ。
時遷は楊志を死をもたらしたのが馬桂であることを知り、時遷は馬桂を殺しにいくが失敗する。

雷横が死ぬところなんかいいですね。「愉しかったなあ」と思いながら死ぬ。憧れである。
阮小五がここで死ぬとは。こいつ何もしないで死んでしまったな。
関勝が登場。関勝は自分が軍のなかで不遇なのはめぐり合わせが悪いからだという。人生そんなもんだろう。人はみなそんなめぐりあわせに諦めて生きているもんだ。
この「水滸伝」のいいところは、革命は志で行うものではなくて、暴れたいからするものだ、と言っている感じがするところかな。

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