水滸伝五 玄武の章
「地進の星」「地闘の星」「地会の星」「地空の星」
宋江は江州の料理屋で黄文炳率いる軍一万に徐々に包囲される。武松、李逵がそれを突破し、戴宗が密かに築いた川の中州になる砦にたてこもる。
黄文炳は官軍のあまりの脆弱さと規律のなさを糺すために、味方の将軍をとらえ晒し者にしたりしていた。そのかいあって緊張感のある軍となる。
そしていよいよ梁山泊も動き出す。
黄文炳は公孫勝によって首を切られ、青蓮寺は戦に敗れた。
魯智深は女真族の地へと赴いていたが消息がなくなった。鄧飛がひとり魯智深を探しに行く。女真族の本営のなかの牢城で糞を運ぶ仕事をして牢なのかを探索すると、魯智深がいた。すぐに逃亡売ることに決める。魯智深は鍛冶屋によってつくられて手枷をはめられていたため、自ら鄧飛がもっていた鎌で手首を切って逃亡する。渤海をこえて柴進のもとへ。
安全道が林冲とともに柴進のもとへ訪れ魯智深を手当する。
馬桂は済仁美と楊令と親しくなる。楊令は頻繁に馬桂の芝居小屋にいき、そこで白嵐という犬と仲良くなる。李富は楊志を暗殺し、そして二竜山と桃花山を攻め落とす計画をたてる。
楊志が済仁美と楊令にひそかに会うのを見計らい、白嵐を放つ。そして楊志の居場所が判明してしまう。王和の軍が動く。楊志は吹毛剣で死に物狂いで闘う。
石秀が助けに来たときにはすでに遅く、楊志は立ったまま死んでおり、済仁美も楊令をかばって死んでいた。
石秀は楊令を連れて二竜山へもどる。
李富は許定を将軍にすえて二竜山と桃花山を攻めるも、石秀、周通が必死に抵抗し、梁山泊の援軍もあり、李富と許定を撤退させる。
石秀は死ぬ前に楊令に致死軍にいた際の剣を託す。
林冲は二竜山と桃花山の頭領に命ぜられる。
楊志がまさかここで死ぬとは。たしかに前兆があったが、まさか。青面獣楊志はこれからいろいろと活躍しそうな雰囲気もあっただけに残念なところもあるが。
魯智深が腕を安全道によって切断されて、その腕を林冲と食べる場面があるが、人肉食をここまで明るく書けるのもすごい。人肉食で友情を描いている。
ようやくようやく、話がどんどん進んでくる。
国も老いる。国は少しずつ姿を変えていくべきだ。十年かけて腐敗をなくし、二十年かけて帝のかたちをかえていけばよい。青蓮寺はこう考える。保守主義とはかくあるものだろう。
一方、梁山泊はやはり暴れもの好きにすぎないところがあり、青臭いところがある。革新とはかくあるものだろう。
梁山泊側は義憤で立ち上がったものたちだが、やはり青臭い。反乱分子はつねにこの青さをもっていて、ゆえに脆い。
政治とは、複数の勢力のせめぎあいであり、それは利害の衝突だ。議論をすることではない。よい政治を目指すのでもない。政治とは理想ではない。
梁山泊は、その点でも政治を理解していない集団という謗りを受ける。考えてみれば梁山泊は左翼的だなあ。政治が利害の場であることを忘れたのか、知らないのか、いずれにせよ、良くも悪くも梁山泊は青すぎる。
「地進の星」「地闘の星」「地会の星」「地空の星」
宋江は江州の料理屋で黄文炳率いる軍一万に徐々に包囲される。武松、李逵がそれを突破し、戴宗が密かに築いた川の中州になる砦にたてこもる。
黄文炳は官軍のあまりの脆弱さと規律のなさを糺すために、味方の将軍をとらえ晒し者にしたりしていた。そのかいあって緊張感のある軍となる。
そしていよいよ梁山泊も動き出す。
黄文炳は公孫勝によって首を切られ、青蓮寺は戦に敗れた。
魯智深は女真族の地へと赴いていたが消息がなくなった。鄧飛がひとり魯智深を探しに行く。女真族の本営のなかの牢城で糞を運ぶ仕事をして牢なのかを探索すると、魯智深がいた。すぐに逃亡売ることに決める。魯智深は鍛冶屋によってつくられて手枷をはめられていたため、自ら鄧飛がもっていた鎌で手首を切って逃亡する。渤海をこえて柴進のもとへ。
安全道が林冲とともに柴進のもとへ訪れ魯智深を手当する。
馬桂は済仁美と楊令と親しくなる。楊令は頻繁に馬桂の芝居小屋にいき、そこで白嵐という犬と仲良くなる。李富は楊志を暗殺し、そして二竜山と桃花山を攻め落とす計画をたてる。
楊志が済仁美と楊令にひそかに会うのを見計らい、白嵐を放つ。そして楊志の居場所が判明してしまう。王和の軍が動く。楊志は吹毛剣で死に物狂いで闘う。
石秀が助けに来たときにはすでに遅く、楊志は立ったまま死んでおり、済仁美も楊令をかばって死んでいた。
石秀は楊令を連れて二竜山へもどる。
李富は許定を将軍にすえて二竜山と桃花山を攻めるも、石秀、周通が必死に抵抗し、梁山泊の援軍もあり、李富と許定を撤退させる。
石秀は死ぬ前に楊令に致死軍にいた際の剣を託す。
林冲は二竜山と桃花山の頭領に命ぜられる。
楊志がまさかここで死ぬとは。たしかに前兆があったが、まさか。青面獣楊志はこれからいろいろと活躍しそうな雰囲気もあっただけに残念なところもあるが。
魯智深が腕を安全道によって切断されて、その腕を林冲と食べる場面があるが、人肉食をここまで明るく書けるのもすごい。人肉食で友情を描いている。
ようやくようやく、話がどんどん進んでくる。
国も老いる。国は少しずつ姿を変えていくべきだ。十年かけて腐敗をなくし、二十年かけて帝のかたちをかえていけばよい。青蓮寺はこう考える。保守主義とはかくあるものだろう。
一方、梁山泊はやはり暴れもの好きにすぎないところがあり、青臭いところがある。革新とはかくあるものだろう。
梁山泊側は義憤で立ち上がったものたちだが、やはり青臭い。反乱分子はつねにこの青さをもっていて、ゆえに脆い。
政治とは、複数の勢力のせめぎあいであり、それは利害の衝突だ。議論をすることではない。よい政治を目指すのでもない。政治とは理想ではない。
梁山泊は、その点でも政治を理解していない集団という謗りを受ける。考えてみれば梁山泊は左翼的だなあ。政治が利害の場であることを忘れたのか、知らないのか、いずれにせよ、良くも悪くも梁山泊は青すぎる。
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