2021/06/07

空蝉――源氏物語

空蝉と逢瀬を楽しもうとするが、空蝉の継娘である軒端荻を間違って抱いてしまう。光源氏は途中でどうも肉付きが違うと思い、空蝉ではないことに気づくが、そのまま続行。軒端荻には世を憚れることでもあるので、忍んでまた逢おうみたいなことを言う。
光源氏のひどさは、空蝉の弟である小君に、お前はあの女の親類だからずっと面倒なんかみてやらない的なことを言う。小君はそれを聞いて泣いちゃうし。ひどい奴。
空蝉は、蝉の抜け殻のこととで、夜這いにあった空蝉が逃げる際に単衣をおいていったことに由来。光源氏も変態なので、その単衣を持ち帰る。キモイな。
しここでは現実の女性が光源氏との逢瀬を拒絶する女性像が書かれる。帚木での品定めで論じられた女性論のようなかたちで男の勝手ばかりにならず、思うようにはいかない現実が書かれる。
光源氏の成長物語としての通過儀礼と読める。この挫折をバネにもっと羽ばたくようだ。

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