Johann Sebastian Bach
Sonaten Für Violine & Cembalo
Sonata III E-dur, BWV1016
Sonata I h-moll, BWV1014
Sonata V f-moll, BWV1018
Lars Frydén
Gustav Leonhardt
Telefunken – SAWT 9433-B
レオンハルトはクイケンとこのヴァイオリン・ソナタを録音しているが、一回目の録音はLars Frydénというヴァイオリニストとやっている。
もうクイケンのヴァイオリンとは全く違うといっていい。あとは好みの問題になるのだけれど、クイケンはクイケンでいいと思うのだけれど、どこか音楽界に挑戦してやるといった意気込みがあって、ちょっとやり過ぎなところがないわけではない。だから、正直言って愛聴盤にはならなかった。
Lars Frydénというヴァイオリニストは全く知らなかった。日本語ではほとんど情報がない。生まれは1927年というからレオンハルトと同世代となる。
演奏は、古楽にありがちな尖った演奏ではなくて、とてもゆったりと音楽が奏でられていっている。クイケンと比較すれば、あまりに前時代的といってもいいかもしれない。バロック・ヴァイオリンを使用しているとはいえ、演奏スタイルはピリオド演奏とはいえず、まだまだピリオドは運動として黎明期であることもわかる。
それでも、Lars Frydénの演奏のほうがクイケンよりもいいと思う。彼の演奏はとても自然だし、バッハの音楽がすとんと心におさまる感じがする。
録音も申し分ない。
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