2018/08/26

Mozart, Symphonies “Linz” & “Paris” Ľudovít Rajter /モーツァルト 交響曲36番「リンツ」、31番「パリ」、ルドヴィート・ライテル

Mozart, Symphonies “Linz” & “Paris”
Ľudovít Rajter 
Slovak Philharmonic Orchestra Conductor
Supraphon, SUA 10873, Mono 
Czechoslovakia, 1967




ニューヨークでの買い物の中の一枚。$3で購入、盤質良好、しかもMONO。モーツァルトの交響曲36番リンツが目当てで、しかもスロヴァキアフィルハーモニア管弦楽団という珍しい感じがしたので買った。設立は1949年。指揮者であるĽudovít Rajter (ルドヴィート・ライテル)は1949年〜1952年、1953年〜1961年に首席指揮者だったようだ。
録音状態は良い。発売は67年となっているから、録音は66年か67年だろう。ということはプラハの春がまだ起きていないのだ。まさにリンツの王道といった演奏だ。第三楽章なんかは土地柄もっとリズムカルに演奏されるのかと思いきや端正で抑制がきいている。このリンツの持ち味はリズムだと思っていたので、ライテルの演奏は落ち着きを持っていて大らかに演奏されていて、今ひとつピンと来ない感じがしたのだが、何度か聴いている内にもしかしたら、いい加減な気持ちで、これは社会主義体制のなかで探求された芸術のあり方なのかと。どこかモーツァルトには似つかわしくないダイナミズムが感じられるし。社会主義体制の中での芸術、それって何よ、と自分自身に問いかけたけどよくわからないので、いずれわかる日が来るかもしれない。とはいっても非常にいい演奏だし、これからも愛聴していくと思う。
スロヴァキアというヨーロッパの小さな地域でこれだけの演奏ができるオーケストラがあるってのも羨ましいもので。大きさは九州より少し大きいぐらいの国なのに。

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